[夫婦リスキリング] 50年後も笑い合える結婚生活を送るために今何をすべきなのか

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[夫婦リスキリング] 50年後も笑い合える結婚生活を送るために今何をすべきなのか

2024.12.03

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おはようございます。
先週末は、両親の金婚式のお祝いをしました。
50年前に両親が結婚をし、46年前に私が生まれ、妹も生まれ、順風満帆ではない時期もあったものの、その後3人の孫にも恵まれて、今はとても楽しそうに2人で暮らしています。

50年間の両親の生き方を振り返ってみると、色々な転機がありました。
娘たちの進学、そして成人。
夫の転職、経済的な変化。
親との死別。
娘の自立、2人だけの生活。
娘の結婚、孫の誕生。

そのたびに、喜んだり、楽しいことも増えて。
また、娘が家を出て、2人だけの生活になってからは、会話が無くなったり、言い合いをしても仲裁に入ってくれる人がいない。だから、根本が解決されず、いまだに許せないと思うところもあるようです。
でも、結果的に2人はまだ一緒にいることを望んでいて、共に生活をしています。

両親を見ていると、何か結婚生活の秘訣みたいなものが見えてきます。
もちろん、これがすべてではないですが、私たちが大事にしている「家族力」と、幸せな結婚ができる運命の赤い糸の相手探しの活動は、やはり自分の両親が教えてくれた、また見せてくれた人生から繋がっているなぁと改めて思いました。


そこで今日は、50年後も笑い合える結婚生活を送るためには、今の生活において何をすべきなのかという内容を書いてみたいと思います。


ちなみに、今を生きよう!とこのコラムでも散々書いていますが、50年後のことを考えるって矛盾しているのでは?というご指摘をいただく前に解説をしておきます。
夫婦生活は、の積み重ねが50年後です。
ですので、
今の生活でどう笑顔を増やすか?

50年後の笑顔の量はほぼイコール
だと思って、今の生活を改めて見つめていただきたいと思います。

夫婦の本音は何なのか

そもそも、「夫婦になったら愛とかときめきとか要らないから、ちゃんと生活ができればよい」という割り切った、または冷めた意見を持っている人がいます。
男性にもこういう意見は言われたことがありますし、女性はより現実的なのでよく言います。
言いたい気持ちは分かります。夫には稼いで来てもらわなきゃいけないし、妻には家のことをやってもらわなきゃいけないから、笑顔の量がどう結婚生活に影響するのか、とか、ラブとかロマンスとかそういう脳内お花畑状態を家庭に持ち込む暇はない!と言いたい気持ちは。

でもね、はっきり言います。
こういうことを言う人ほど楽しいことやときめきを求めていて、男は外で遊ぶし、女は推し活だとか韓国ドラマにハマったりして、パートナー以外の所にラブやロマンスを見出すんですよ。
人生にラブやロマンスを求めていない、んじゃなくて、長年連れ添った夫婦にそれを求めていないだけ。それは、相手に求める方法を忘れてしまったから。
だから、新規に行くのです。悲しい…

これ、もっとはっきり言いますが、非効率です。
推し活なら良いですが、外にそれを求めるにはお金もかかるし、リスクもある。子どもがいる家庭の場合は、子どもが被害者になる。
だから、何年たっても夫婦間で楽しみを共有して、ラブとロマンスを家庭内で生み出してほしいです。

満員電車の実験から分かる人間の心理

人間は、知らないものを嫌悪し、知っているものを好むという習性があります。
昔、満員電車の実験があったのをご存知でしょうか。

一両の車両にギューギューに人を詰め込みます。これ以上もう乗れない、という位。
そして、一度降りてもらい、一時間ほどその人たちに、自己紹介や会話をしてもらいます。
そしてまた、先ほどと同じように一両に詰め込もうとすると、先ほどは乗れていた人数の2割以上が乗れなかった。

という結果でした。これは、

知らない人だと足を踏んだり押したりしても気にならないが、一度知った仲だと遠慮や情が生まれて、先ほどと同じように足を踏んだり押したりできなくなる

という、人間関係における心理があらわれた実験です。
つまり、知らない人はどうでも良い、知っている人に気を遣うということを表しています。

夫婦間で今からやって欲しいこと

実験結果から分かる、夫婦間で今からやって欲しいことは

知らないことを極力減らす

です。
ちなみに、夫婦だからといって何もかも知っている必要はありませんので、
夫婦生活にかかわることの中で知らないことはなるべく少ない方が良い
と付け加えておきます。

例えば
経済的な価値観をどこに置いているか
子どもの成長において何を最も重要視しているか
日常生活で大事にしたいこととラクしたいこと

などを知ること、です。
一つずつ解説していきますね。

経済的な価値観をどこに置いているかを知る

これは、価値観を合わせることが目的なのではなく、相手の価値観を理解することと、自分との違いを知ることが目的です。
さらに「経済的な」と指定しているのは、お金に関する問題が最も生じやすいから、です。
たくさん稼ぐことを最も重要視している夫と、ほどほどで良いから夫にはもっと家にいてほしい妻だと、どうしても衝突してしまいますので、

妻は、夫が何故たくさん稼ぐことを重要視しているのかという理由を知る必要があり、
夫は、妻が何故自分に家にいてほしいのかを知る必要があり、
そこの理由をきちんと伝え合った上で時間の過ごし方を決める
、ということが大事です。

子どもの成長において何を最も重要視しているかを知る

これも、育て方を合わせることが目的ではなく、相手が子どもの何を見ているかを知ることが目的です。
将来的に自立してほしいと考える夫は、今から色々な冒険をさせたり、子どもの多少のケガや喧嘩は人生経験として必要だ、と考えている。
それを見て、あなたは子どもを大切にしていない、と罵る妻。
そして、その妻の意見に対し、妻は過保護なんです、と話す夫。
これはだいぶ前に夫婦仲で相談をされたお二人から実際に聞いた声です。

私からすれば、どちらも子どもを大切にしている、と見えますが、お互いが何を重要視しているかを理解し合えていないから起きているすれ違い。
もったいないですよね。

妻は、夫が何故子どものケガをOKとしているかを知る必要があるし、
夫は、妻の過保護さがきちんと子どもを守っていることを知る必要がある
と思います。

日常生活で大事にしたいこととラクしたいことを知る

これは、家事や週末の時間の過ごし方についてなど、やっぱり夫婦でよく起こる衝突を回避する策でもあります。
潔癖妻 vs ズボラ夫 や 計画夫 vs 場当たり妻 など、夫婦喧嘩あるあるでもよく目にするネタです。
この違いは大きいので、合わせることは不可能です。
ですが、相手のこだわりや性質を理解してあげることはできます。
ですので、

妻は、ズボラ夫の中にも丁寧に生きている部分を知ることで、夫との共通点を見出す必要があるし、
夫は、妻が何故潔癖になったのかを知り、その部分を刺激しない程度に気を付ける必要がある
と思います。

というように、前提として
価値観は合わせるのではなく、違いを知る、理解するのが良い夫婦関係の第一歩。
※価値観を合わせる作業は膨大だし、難しいですからね…

今、知らないことを減らし、知っているを積み重ねることが、相手に対する不満や嫌悪を生まない術です。
是非やってみて欲しいと思います。

夫婦間のタブー

逆に、夫婦間で絶対にやってはいけないこと、それは 相手の欠点を指摘すること です。
これも何回もこのコラムで書いていますが、人間は、長所で尊敬され、短所で愛される生き物 という考え方があります。
愛情や感謝の言葉は言えても、短所(欠点)を見ないようにするという行為は実はすごく難しくて、夫婦や親子になると欠点の指摘し合いが非常に目立つため、イライラやストレスが生まれやすくなります。

それでも家族はずっと一緒に生活をするのだから、ついつい欠点にばかり目がいってしまって、注意をしてしまう。
注意をしても直してくれないから、また注意をする。
そのエンドレスループにハマり、どんどん険悪になってしまう。

分かります!!その気持ち。
でも、もっと大事なことをお伝えすると、短所や欠点はいくら人に指摘をされても、改善しません!
自分で認識し、直そう…と思うまでは。
家族に指摘をされればされるほど、自分で直そうとは思えなくなり、もっと意固地に聞く耳を持たなくなり、悪化するのみ。
ですから、指摘してもムダということなのです。

結婚生活における幸福度は、お互いの自尊心にとても影響を受けるものなので、何気ない相手への注意や指摘が、真綿で首を締めるように夫婦仲を悪化させ、結果的にお互いの幸福度は下がり続けてしまう、ということなのです。

結婚生活の幸福度は、お互いの自尊心と、何故何の為に夫婦でいるかという目標意識が共通であることに影響します。

是非覚えておいてください。

まとめ

これから生きていく上で、ライフイベントがたくさん起き、そのたびに夫婦の喜怒哀楽が増えていきます。
その中で、を極力減らし、を増やす秘訣は
夫婦生活の中で相手の知らないことを減らす努力をすることです。
そして、価値観を合わせるのではなく、価値観の違いを知って理解するです。
そして、夫婦の共通の目標意識を持つこと。

今は、3組に1組は離婚をし、さらに3組に1組は不仲で悩み、うまくいっている夫婦はほんの一握りという時代。
これから結婚をする方には、せっかく出逢えたお相手と50年後も笑い合って楽しく人生を生きられるように、色々な方法を伝え続けていくのが私の役割だと思っています。
是非気軽にご相談くださいませ。

ということで、今日もここまでお読みいただきありがとうございました。
代表理事 武嶋愛