[夫婦リスキリング] 家族力の解説① 何故、夫婦のコミュニケーションを整える必要があるの?

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[夫婦リスキリング] 家族力の解説① 何故、夫婦のコミュニケーションを整える必要があるの?

2024.10.06

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今日は家族力について解説したいと思います。

家族力は、2023年に私たちが確立した、夫婦のコミュニケーションを整えて、人生をより豊かに生きるための技術を習得する学びなのですが、何故これが生まれたかというと、一言で言うと
夫婦のコミュニケーションが下手な人が多すぎるから
それによって夫婦仲が悪い人が多すぎるから
それによって子どもがかわいそうな目にあっているから
なのです。ちょっとストレートすぎますね。でも、本音です。

もう少し建前的に言うと、
夫婦のコミュニケーションさえ整えれば、夫婦仲は良好になり、家庭は安息の場となり、夫も妻も子も安定し、人間関係が良好となり、学校や仕事でエラーを起こすことが無くなり、生きやすい人が増えるからです。

家族は、多くの人にとって最も身近なコミュニティであり、人間形成には欠かせない重要な存在です。
家族が持つ機能を知っていただき、人間の能力や価値がどのように家族内で醸成されるかが理解できると、自分のことも、他人のことも、そして家族のこともきちんと扱えるようになります。

ですので、
今ちょっと家族の中でうまくいってないな…という人や、
過去に親やパートナーとの不穏な関係があって傷を負っている、それによって今自分の人間関係に問題が生じている、という人には、ぜひこれからの人間関係を良好にするためにも、家族力を知っていただき、金輪際人間関係で苦しまない自分に生まれ変わっていただきたいと思います。

人間関係の土台は、お互いの自己肯定感を理解することから始まる

育児や家族の話題において、近年最も多く聞かれるのが自己肯定感という言葉。
皆さんも一度は聴いたことがあるはず。
なぜなら、仕事や社会における人間関係や、結婚や恋愛でのパートナーシップ、自己実現などの人生のあらゆる部分に影響を与え、生きていく上での幸福感や満足度を決定づける一番大事な土台となるものだからです。
ここでは自己肯定感について少しだけ解説します。

◇特徴
自己価値に関する感覚であり、自分が自分についてどう考え、どう感じているかの感覚です。
言い換えると「自分の存在そのものを認める」感覚であり、「ありのままの自分をかけがえのない存在として肯定的、好意的に受け止めることができる」感覚のことをいいます。

◇いつどんなときに育つのか
3歳~12歳位までに「自分はどういう人間であるか」という自己認識(能力や価値、他者との人間関係、知性、感情などをどう感じているか)のベースが決まります。

◇欠けると起こる弊害
・不安や怖れを持ちやすく、生きにくさを感じる
・自信がなく、受身的
・他人の評価で自分を判断する
・人に評価してもらわないと不安だが、その評価に振り回される
・他者の意見を聞くことができない
・自分も他者も否定的に見る
・他人をジャッジする
・人間関係にトラブルを抱えやすい
・人との違いを認められない
・自分を正当化しないと不安
・自分の考え(意見)が言えない
・問題解決能力が低い
・罪悪感を持ちやすく、落ち込みやすい
(引用元:一般社団法人日本セルフエスティーム普及協会)

上記にある通り、自己肯定感が高い子になるか、低い子になるかは、12歳位までの育ち方で決まってしまうため、夫婦になってからでは遅いのですが、子どもがいるご家庭では間に合います。
幼少期から親や養育者が愛情を注ぎ、言葉がけや働きかけによって子ども自身が「無条件に受け入れられている」という経験を積み重ねてあげることで土台が育ちますので、ぜひ子育て中の人には意識的に子どもの自己肯定感を高めてあげてほしいです。

大人の場合、すでに高低については決定してしまっておりますが、自己価値を保つことができるコミュニケーションと環境づくりを心がけると、仕事や育児などで落ち込んでしまうときでも、家族が安住の場になることで、ネガティブな気持ちに打ち勝ち、乗り越えていける真の自信になっていきますので、意識的にやってみてほしいです。

では次に、どうやって自己肯定感を高める、または自己価値を保つコミュニケーションを取るか、という方法について解説します。

自己肯定感の土台は、相手を洞察するところから

洞察力とは、「物事の本質を見抜く力」のことです。「表面的な部分」を含め、さらにそこから「見えていない部分」まで見抜いていく力のことをいいます。

◇特徴
洞察力と観察力はよく似た意味合いを持つ言葉ですが、観察力が、物事や人の表面的なことを細かく見る力を意味するのに対し、洞察力は、観察した内容から一歩踏み込んで推測する力のことを表します。
 観察力:「顔色が悪いな」「落ち着きがないな」 →理由は分からないが見た目で判断する
 洞察力:「顔色が悪いのは、何か心配事があるのかな」 →理由を推測してみる

◇いつどんな時に育つのか
洞察力は、日々の積み重ねによって鍛えられていきます。
1.物事を注意深く観察する癖をつけること
2.思い込みや先入観を捨てることと、自身の思考の癖に気づくこと
3.身の回りで起こることに対して「自分には関係ないや」で済まさずに、立ち止まって情報を集める習慣を持つこと
4.複数の視点を持つこと
5.「なぜだろう」と疑問を持つこと

本来は、最も身近な家族の気持ちや行動の変化に気付き、その根底にある理由を探り、「~~かもしれない」と理解しようとすることを習慣づけることによって、家族内だけでなく仕事や恋愛など様々な人間関係が良好になります。

ですが、日々忙しく生きている現代人は、自分の判断ですぐに決めがちです。
そうすると洞察力は養われず、とっさの判断で行動を起こしてしまいますので、家族においてはそれが喧嘩や衝突の原因になります。
家族の中の決めつけによる衝突は、「自分をあるがままに受け入れてくれている」感を失わせてしまい、それが自己肯定感の欠如に繋がります。

ですので、洞察するということを念頭に、家族を見つめる余裕を持つことが重要です。

洞察の次は、相手に寄り添う

次に必要なのは、共感力です。
他人の気持ちを察する事ができ、その上で「わかるよ」「自分も同じ気持ちだよ」と寄り添いながら、認めて共有する事ができる力のことをいいます。
人とのコミュニケーションに欠かせない能力で、仕事や学校など社会生活において、近年重要性が注目されている能力の一つです。
ただし高過ぎる共感力は優柔不断とも思われて、かえって信頼を失うことや自分の気持ちが分からなくなったりすることもありますので、共感力の高さをバランス良く使い分けることが大切です。

◇特徴
世界的ベストセラー『EQ こころの知能指数』の著者であり、心理学者のダニエル・ゴールマンによると、3種類あるといわれています。

1.認知的共感(Cognitive Empathy)
→相手の視点を理解する力
「こう言えば相手はどう感じるかな」と相手の気持ちや反応を想像することができる力。

2.情動的共感(Emotional Empathy)
→相手の感情をくみ取る力
相手に寄り添って、自分のことのように喜んだり悲しんだりするので、相手から見ると「わかってくれる」「親身になってくれる」と喜ばれます。

3.共感的関心(Empathic Concern)
→相手が自分に何を求めているのかを察知する力
相手が助けを求めているときはすぐにサポートすることができ、難しい交渉事を進める際などにも役立つ力です。

◇いつどんな時に育つのか
共感力が生まれつき高い人もいますが、努力して身につけたり、高めたりすることが可能です。
相手の話を聞く練習や相手の気持ちを想像する訓練で、共感力は鍛えられます。

家族における共感力は、まず自分が家族一人一人に対して興味を持ち、相手の表情やしぐさ、声のトーンなどをしっかりと観察します。思い込みは捨て、相手の視線で今どう感じているか、何を望んでいるのかを想像してみましょう。
相手が話しやすい雰囲気を作り、相手の話を上手に聞き出すことが大切で、的確な質問をしたり相槌をうって、相手がもっと話したくなる空気を作りましょう。
家族内において「自分が認められている」と自信が持てると、家族での会話は盛り上がり、家族時間が充実します。話すことに自信が持てるので、結果的に社会でのコミュニケーションもうまくできるようになります。

自分が見ているものは、相手の一部だと認識することから

堅苦しい説明が続きましたが、何故家族の中で洞察力や共感力が必要なのかと言えば
今自分が見ている相手の要素は、ほんの一部だから ということなのです。
言い換えると、相手の見えない部分を認め、受け容れることが、家族に求められている ということ。
それが自己肯定感をはぐくみ、他人同士の大人が夫婦として共生できる方法です。

結婚をすれば、夫婦にはなれます。でもそれは、形式的なもの。
本当に人生を豊かにする結婚生活になるかどうかは、その後のお互いの努力次第です。
そんなことを私たちは口すっぱく言い続け、これから結婚をする2人が、または今すでに結婚をしている2人が、共に幸せを感じられるような知恵を広げていきたいと思っております。

家族力の説明はまだまだ続きます。
日々変化する人間と人間の共同生活が家族です。たくさんの要素が詰まって家族は成り立っていますので、ぜひ少しでも参考になれば幸いです。

当協会は、幸せな結婚生活を送るために必要な夫婦リスキリングを学んで、みなさまが大切な家族と共に幸せな人生を歩んでいっていただきたいと考えています。
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ここまでお読みいただきありがとうございました。